プロジェクトレポート

PROJECT REPORT

甲斐メガソーラー工事(山梨県甲斐市菖蒲沢字東平)

甲斐メガソーラー工事は、山梨県甲斐市菖蒲沢・団子新居地区内に、開発面積約29haで、パネル面積約15.5haの太陽光発電所を建設する工事である。丸磯建設は、その内の敷地造成および排水工事および敷地周辺の緑化工事などを請け負っている。

甲斐メガソーラー工事は、山梨県甲斐市菖蒲沢・団子新居地区内に、開発面積約29haで、パネル面積約15.5haの太陽光発電所を建設する工事である。丸磯建設は、その内の敷地造成および排水工事および敷地周辺の緑化工事などを請け負っている。また法面および基面仕上げ工事は、ITC施工。発注元は前田建設工業(株)。全工事期間は平成30年1月15日~平成32年7月15日を予定しており、丸磯建設は平成30年3月16日~平成32年7月31日を予定している。

完成後は、県内一の発電量となるメガソーラー発電基地。約15.5haのパネルを支える土台を造る

平成23年8月に再生可能エネルギー特別措置法が制定されたことを受け、山梨県では、全国トップクラスの日照時間を生かし、また、未利用の県有地を有効活用し「ソーラー王国やまなし」を国内外にアピールすることを目的として太陽光発電所建設を促進してきました。現在、稼働している民間のメガソーラー発電所は2ヶ所あり、工事を請け負っている「甲斐メガソーラー工事(山梨甲斐東平メガソーラー発電事業建設工事)」もそれに続く事業です。完成すると県内一となる18MW/Hが発電される予定になっています。関東支店土木部の大矢士郎総括所長と、榎本全秀所長にお話を伺いました。

  • 丸磯建設株式会社 関東支店 土木部 甲斐メガソーラー作業所
    所長 榎本 全秀

  • 丸磯建設株式会社 関東支店 土木部 統括所長 大矢 士郎

  • 丸磯建設株式会社 関東支店 土木部 工事課 親里 魁斗

天候に左右される土工事。2つの大型台風で土崩れも発生

山梨を訪れたのは11月。空には秋の到来を感じさせるウロコ雲が広がっていました。工事現場は富士山を背に、南アルプスの山々を見渡す南西斜面で、約29haの広大な土地。ここに約66000枚のパネルが設置されます。安全朝礼の後、お二人に話を伺いました。

「工事の一番難しいところは、計画通りに工事を進められるかというところ。天気や土質の違いなどから、進捗が違ってきます。
現場は富士山ー南アルプスー茅ヶ岳に囲まれてますが、茅ヶ岳の噴火でできた場所。地山は火山灰、その上に玉石混じりの礫層、ローム層と重なっています。砂混じりの土は、掘ってもすぐ流れてしまうのですが、雨が降ると固まって硬くなります。今回は造成地が斜面なので、土砂崩れなども起きやすく、長年の経験を生かし、土の特性を考慮しながら、災害防止の対策をした上で工事を進めていかなくてはなりません。」

今年は大雨を伴う台風が日本列島を続けて通過し、各地に大きな被害をもたらしました。天気に左右される土工事現場にとっても、当然影響が出ます。

「今年は梅雨も短く、前半は天気に恵まれたため工事が捗ったので喜んでたんですよ。でも台風24号と25号が発生したせいで、9月は半月間工事が進まず、結局予定通りの進捗になりました。本来なら1日に3000から4000㎥の土を運ぶ予定にしているのですが、その時は出来ても1000㎥でした。造成済みの部分では、台風による影響も多少発生し、通常の工事にプラスして、そこの復旧工事がしばらく続いていました。」

  • 富士山、南アルプスの山々に囲まれた開発面積約29haの現場

コミュニケーションができているから、急なオーダーにも臨機応変に対応可能

この現場ならではの工事としては、売電するための施設を作っているということでしょう。作られた電力は、東京電力が買取しますので、少しでも早く、発電できるように整えていかなければなりません。そのため、通常とは違う工事の進め方を依頼されました。

「最初の工事計画ですと、斜面下から順番に造成していくというセオリー通りの進め方で考えていましたが、パネル設置工事を早めにスタートさせるため、指定された場所から工事をはじめなくてはなりませんでした。通常は山から削った土を、横の谷へ盛っていくのが一番効率よくできるのですが、今回は土を遠くまで移動する必要が発生したため、予定していた以上の機械を導入することになりました。工事の優先場所があるのは現場に入ってから分かったため、機械の調整や作業の割り振りなどをし直すこととなったのですが、日頃から作業員とのコミュニケーションがしっかりできているので、スムーズな進行でできました。」

  • 協力会社との作業確認

  • 工事の進捗や問題点などの確認

オペレーターのストレスを軽減させ、作業の安定と正確さ、迅速性をもたらすICT施工

「今回の工事案件では、ICT施工ですることが決まっていましたので、対応重機としてバックホウ1台とブルトーザー2台が入っています。バックホウは基本的に法面の整形、ブルトーザーは設置面の整形に使用します。
バックホウは法面を叩いて仕上げます。運転席にあるパネルに図面が出ているので、運転席から降りることなく工事を進められます。仕上がり直前のはオート運転に切り替えて、GPSから得た情報をもとに仕上げていきます。
2台あるブルドーザーのうち、1台は荒造成と仕上げ用の22トン、もう1台は仕上げ専用の9トンです。こちらも運転席のパネルを確認するだけで良いので、オペレーターも楽だと思います。以前はいちいち運転席から降りて、丁張りを確認しながら進めていましたが、測量する手間も省けます。現在はまだ一部で動いているだけですが、これから工事が進んでくると、もっと活躍すると思いますね。」

  • バックホー 日立ZAXIS200

  • ICTブルドーザー キャタピラーD6T/ブルトーザー コマツD155AX-6

  • 大型ダンプトラック キャタピラー745C/バックホー 日立ZAXIS470

  • 自動ブレード制御で、整地作業を行うICTブルトーザー コマツD37EX/PX-23

オペレーターのストレスを軽減させ、作業の安定と正確さ、迅速性をもたらすICT施工

「現場の頂上は大型重機の駐車場になっています。そこまで登ると見えるのが堂々とした富士山の姿。取材1週間前には初冠雪も観測されました。「昨日はもっときれいでしたよ」と、榎本所長が写真を見せてくれました。実際工事をしている現場からは富士山は見えませんが、仕事を始める前や帰りなどに、清々しい富士山が見られるというのは格別な気持ちにさせてくれるのではないでしょうか。季節を感じ、開放感溢れる現場での作業は、やはり気持ちいいですとのこと。土工事ならではの感想なのかもしれません。

取材日は特別安全朝礼の日でした。この現場にいる者全員参加。私達取材班も皆さんと同じ様に、ラジオ体操から参加いたしました。工事に携わっている各社からの報告が続き、「ご安全に」の唱和の後、解散となります。

  • 現場頂上から見える富士山

  • 全体朝礼/ラジオ体操

工事概要

  • 工事名:山梨甲斐東平メガソーラ発電事業建設工事
  • 工 期:平成30年1月15日~平成32年7月15日
  • 事業者:山梨甲斐東平メガソーラー発電合同会社
  • 開発面積:289.328m2
  • 切土量:484.872m3
  • 盛土量:455.893m3
  • 最大法面直髙:15.07m
  • 洪水調整値:1カ所
  • パネル数:66,420枚
  • 発電量:18MW/H
  • 使用重機:

    バックホー
    ZX200(日立)0.8m3 3台、PC350(コマツ)1.4m3、ZX470(日立)2.0m3

    ブルドーザー
    D37PX(コマツ)9t級、D65PX(コマツ)D6T(CAT)22t級、D155AX(コマツ)40t級

    重ダンプ
    745C(CAT)40t級 4台、A30F(ボルボ)25t級